かりんとうレビュー
生産者とお店の紹介
頑固堂
今回インタビューに応じてくださったのは、群馬県高崎市で「頑固堂」を営む森谷さん。大変気さくな方で、日本一硬い(?)と言われる「ちっかっぽい」について熱く語ってくださいました。上州地粉(群馬県産の小麦粉)ときび砂糖を使って、ひとつひとつ丁寧に手作りされた「ちっかっぽい」。ライター達の試食会でも大好評でした。
取材協力店:頑固堂 森谷英一さん 群馬県のかりんとう「ちっかっぽい」
まず、「ちっかっぽい」についてのこだわりを教えてください。
- 一般的なかりんとうと違い、ふくらみをおさえしっかりとした硬さにすることで、粉の味を生かしたちっかっぽい独特の風味と食感に仕上げています。また、ふくらみをおさえるため手間をかけ手造りにて製造しています。
「ちっかっぽい」の開発で、一番苦労したことはなんでしょうか?
- ちっかっぽいのかりんとうのスタイルは、高崎地域では昔から造られていたそうです。かりんとうのスタイルとしては既にあった物ですが、商品として発売するにあたって、粉や砂糖の選択には苦労しました。
- ちっかっぽいには小麦粉、重曹(ふくらし粉)、砂糖、牛乳以外の原料は使用していません。そのため素材の味が非常に重要で、ちっかっぽいにあった原料を探すのに苦労しました。
注文1回につき30袋までという限定販売を行っている
とのことですが、そんなに大変なんですか?!
- はい、ちっかっぽいは完全手造りで非常に手間暇をかけて製造しています。まず生地を包丁で1枚づつ板状に切断し、次に板状の生地をひとつひとつ手でひねってから油で揚げます。ひとつひとつが完全に手造りです。製造に非常に手間暇がかかるのが大変な点です。生産数が限られているため、ネットでは30袋までとさせて頂いていますが、それ以上の注文でも電話にて相談頂ければお受けできます。
「カレーのようなスパイシーな味がする」という回答があったのですが。
- 「スパイシーな味」という評価は今まで言われたことがなかったので、正直驚きました。味つけについてですが、ちっかっぽいには砂糖以外の調味料、スパイス、添加物は一切使用していません。数種類の砂糖の調合割合と、白かりんとうでは牛乳の割合などで調整しています。きび砂糖の香ばしさや風味が、スパイシーと感じられたのかもしれませんね。
「ちっかっぽい」のひとつひとつにクルッとしたひねりを入れているのは、なにか意味があるのでしょうか?
- これは砂糖をまぶすときに割れるのを防ぐためというのがひとつと、あとは見た目が良いという理由です。
「ちっかっぽい」とは群馬の方言で「じゃんけんぽん」だそうですが、どうして商品名にしたのでしょうか?
- これは古くからの高崎の方言を残したかったからです。群馬の人なら誰でも口にしたことがある、馴染みのある言葉ですから。
「ちっかっぽい」の言葉のような、懐かしくて親しみのあるお菓子、そんなかりんとうを目指す心意気が伝わってきました。常日頃から、もう少し柔らかいかりんとうや新味などの研究を行っているという森谷さん。かりんとう一筋に、これからも頑張ってください!
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